シラバス参照

印刷
講義名 哲学
(副題) 看護学科
講義開講時期 前期 講義区分 講義
基準単位数 2 時間 30.00
代表曜日 水曜日 代表時限 2時限

担当教員
職種氏名所属
教授◎ 室寺 義仁医療文化学講座(哲学)

対象学科/学年
学科学年
医学部看護学科 ~ 医学部看護学科2 年 ~ 2 年
医学部看護学科編入 ~ 医学部看護学科編入3 年 ~ 3 年

学習目標(到達目標)  世界の哲学史の観点から、特に東洋の古典に伝わる諸思想を取り上げる。この授業を受講する中で、受講生は、各自それぞれに自分自身の今の存在を見つめ直す古典の中の言葉に出会い、そして、
(1) 東洋の古典に伝わる諸思想、すなわち、南アジア(古典インド語圏)・東アジア(漢字文化圏)の主たる思想の基本的な考え方が理解できるようになる。
(2) 特に日本的な精神文化、並びに、その背景にある仏教の思想や人間観について、自ら感じ・考えた内容を、他者に分かる言葉で伝える能力が身につき向上している。
これら2点を主たる目標とする。
授業概要(教育目的・準備学習・事後学習・履修要件等)  世界の哲学史の中、まず欧米の哲学の出発点にある古代ギリシャ哲学の基本を紹介する。まず、アリストテレスの説く「愛の三つの形」について概説する。そして、この流れ汲む形での、近代における現象学的な人間観察の基本や、エーリッヒ・フロムの「愛の技術」について紹介する。
 次いで、世界史的に見れば、古代ギリシャとほぼ時を同じくして現れる、南アジア・東アジアにおける諸思想について、それぞれの思想を代表する古えの哲人・賢者たちの言葉を紹介して行く。そして、比較分析を加えながら、古典テキストに伝わるそれぞれの哲学・思想の中でも、特に「仁とは人を愛す」と語られるときの人間の観方に注目して、現代の私たちの日常生活の中で、意識するとしないとに関わらず、影響を与え続けている人間観・人生観について考察する。
 このような学びの過程で、受講生各自が、様々な「愛」の形、そして、日本の精神文化における「悲しみ」と共にある愛の形について、思索を繰り返す習慣性を身に付けることを目指す。
授業内容  1. 古代ギリシャ哲学における自然万物の生成についての考え方、その観方を背景とする医療に係る養育治療の捉え方、並びに、アリストテレスの語る「友愛」について、そして、「愛の技術」について
 2. 古代インドの神秘思想における世界の創造についての考え方、その観方を背景とする自己自身の捉え方、そして、究極的な「自己愛」について
 3. 古代中国における無為なる自然と人為とに二分する考え方、その観方を背景とする道と徳との思想、あるいは、人倫の道としての仁と義の思想、そして、儒家の語る「仁愛」について
 4. 仏教における人間存在そのものの捉え方、心のあり様の捉え方、そして、ブッダが抱いた「大悲」について
 こうした思想それぞれの潮流を概説しながら、身近な日本語の意味を深く考えてみたいと思う。例えば、「かわいい」という語を挙げると、可愛いと見えていたものが、あるとき悲しみの対象に変わってしまったとき、その愛(いとお)しくも悲しくもある思想感情にはどのような意味合いがあるのかなど、受講生とともに思索を深めて行く。
授業計画表
哲学
年月日(曜日)時限担当教員項目内容教室
第1回令和 3年04月07日(水)2時限室寺 義仁ガイダンス医療の原点としての「人を愛する」ことについて看4
第2回令和 3年04月14日(水)2時限室寺 義仁ギリシャの自然哲学アリストテレスの思想
― 愛の三つの形について
看4
第3回令和 3年04月21日(水)2時限室寺 義仁キリスト教の思想キリストの教え
―「神愛」について
看4
第4回令和 3年04月28日(水)2時限室寺 義仁近代の西洋思想メルロ・ポンティの思想
エーリッヒ・フロムの思想
― 愛することの4つの技術
看4
第5回令和 3年05月12日(水)2時限室寺 義仁インドの神秘思想(1)ヤージュニャヴァルキャの思想
― 究極的な「自己愛」
看4
第6回令和 3年05月19日(水)2時限室寺 義仁インドのバクティ思想(2)『バガヴァット・ギーター』の思想
― インド的な神への「信愛」
看4
第7回令和 3年06月02日(水)2時限室寺 義仁中国の儒教思想(1)孔子の教え
―「仁愛」
看4
第8回令和 3年06月09日(水)2時限室寺 義仁中国の儒教思想(2)孔子・孟子の教え
―「仁愛」
看4
第9回令和 3年06月16日(水)2時限室寺 義仁中国の諸子百家の思想(3)墨子の教え
―「兼愛」
看4
第10回令和 3年06月23日(水)2時限室寺 義仁仏教の思想(1)
ブッダ(釈迦)の教え
―「慈愛」「大悲」
看4
第11回令和 3年06月30日(水)2時限室寺 義仁仏教の思想(2)最澄・空海の教え看4
第12回令和 3年07月07日(水)2時限室寺 義仁日本の精神文化(1) 『万葉集』(巻5)の憶良の歌 から学ぶ「子を愛(うつく)しむ心」看4
第13回令和 3年07月14日(水)2時限室寺 義仁日本の精神文化(2)「愛」という漢字と和訓
― かなしむ、いとおしむ
看4
第14回令和 3年07月21日(水)2時限室寺 義仁日本の精神文化 (3)慈しみ愛おしむことと「なさけ」という情感について
―「情愛」
看4
第15回令和 3年07月28日(水)2時限室寺 義仁まとめまとめとしての「人を愛する」ことについて看4
授業形式・授業形態  基本、講義形式の対面授業。
成績評価方法(成績評価基準を含む)  講義で取り上げた主要テーマごとに、基本、毎時間、コメント(出席票に、自らの考えや意見を述べるという仕方で)の提出を求めます(3点満点評価)。このコメントについて、40%評価。出席も毎回取ります(コメントの提出で出席を取ります)。
 期末試験(論述式レポート)を、60%の評価として、成績評価を行います。
テキスト(教科書等) 適宜、プリント配布する。
講義中に参考図書を紹介する。